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DICE version 0.83 配布

2003年の年頭には下記のように6回はこのページを更新するなどとうそぶいてみたものの蓋を開けてみると4回しか更新していなかったりする。しかも、すぐ下ではプログラミングに邁進するかのようなことが書かれているが目下全く手が進んでいないのでこのサイト的には情けない限りである。年末に当年の総括をするのが一般的なようだが、12月も1年のうちには違いないので、自己の1年を顧みての反省は1月にするのが適当である。

反省と言えば、犬も歩けば blogにあたるというほどbloggingがWebで流行っている昨今、独り書きあるいは自省という行為が広まったようにも見える。しかし、実際の所blogというものは暗黙に、あるいは明示的に、対話や双方向の関連づけを前提として作られており、主に自省のためというより、他者が常に意識されている活動である。Webで公開されている以上当然ではないかという意見もあろうが、blog以前に昔の日本のWebで行われていたWeb日記というジャンルは、多 くの場合匿名で行われていたので、個人が他者とのコミュニケーションのフィードバックを求めるという側面を必ずしも持っていなかった。いわば、一方的な告白である。当時はWeb日記などには全然関心が無かったが、昨今blogに当たらずに過ごす方が無理なので毎日毎日よく時間を費やして書けるもんだと私などは感心して色々見て回っている。

Webデザインについても、blogの場合なぜか例外なく「シンプルで趣味のいいデザイン」を目指したと思しき様式に統一されているのも面白い。写真もそんなシンプルなフレームの間に挟まれていると実に映える。私は去年初めにMozilla Firebirdを使い始めるまでNN4に固執していた関係でスタイルシートやJavaScriptに関心を持つのが遅れたので未だにその辺りについて何か学習するたびに面白みを覚えてしまう。DICEのWebインタフェイスを作るときにMozilla/IEのDOM操作で面白いことが色々出来るのにも開眼した。しかしこれがFlashまで行くと奥ゆかしさを失うような気がするのは何故だろう。あくまでWebブラウザonlyで出来るのが好ましいと感じる。

blogのなかで私が一番頻繁に見ているのはRuby開発者の松本行弘のblogである。プログラミングに関心のある人間なら楽しんで読める内容がほぼ毎日書かれているのは驚嘆に値する。Rubyに特に関心のない私がそう感じるのだから間違いない(Ruby 2という奴は気になるけど)。もっとも、当のblogで もオープンソース技術者というものは広告塔(エヴァンジェリストと言う奴か?)になるべきか否かという議論が、blog自体が明らかに広告であるにもかかわらず訪問者によって交わされるところを見ると、「日本の文化はつくづく奥ゆかしい」と好ましくも疎ましくも感じる。他に、プログラミング関係では、Don BoxのblogもLonghornオフレコ談義ばかりで読み甲斐がある。笑えたのはC++ Primerなどを書いているStanley Lippmanのblogで、まるっきりC++.NETの新仕様のプレゼンテーションとして使われている。こうした、普段それほど散文を書くとは思えない人々の文章を眺めるのはそれ自体楽しいが、一方で、文筆業の人間こそ読み甲斐のあるlogを書くはずである。書くはずであると思いきや、例えばWilliam Gibsonのblogは去年秋に本人の執筆活動との干渉を避けるために休止されている。休止自体はなるほど彼の作品の読者に対して誠実ではあるが、オープンソースという形でのプログラムコードのインフレが現実となっている一方で、古典的な文筆業に対するインターネット上での文章のインフレは何をもたらしつつあるのだろうか。

一応前回以降もPCゲームをやりましたがPCゲームの衰退をはっきりと感じさせる嫌な流れだった。プレイしたのは以下:

Max Payne 2
Halo PC
TRON 2.0
Dungeon Siege: Legends of Aranna
Prince of Persia: The Sands of Time
Republic: The Revolution

DS: LoAは手堅い作品だが前作のエンジンの完全な使い回しで話も一本道であり、終盤かなりだれてしまったのが惜しい。とはいえDungeon Siege 2にはかなり期待している。Republicは、ものすごく期待していたタイトルだったものの、蓋を開けてみると全然思い描いたのと違っており参った。東欧の雰囲気が出ていたのは良かったにせよ、ボードゲーム + カードゲーム + 3Dはおまけというようなゲーム内容だとは全然思わなかったので、騙されたという気分が結果的に勝ってしまった。後半の単調さと終盤の破綻したゲームバランスも気にな る。PoP: TSoTは、久々にスーパーマリオのようなプラットフォームアクションゲーム(よりパズル寄りだが)をプレイする機会で結構新鮮だった。ただ、FPSに慣 れた身にとっては、頻繁に入る自動視点補正が眼精疲労を促進してくれる。また、ATIのRadeonを載せたマシンとnVIDIAのGeForceを載せ たマシンの双方でプレイしてみたところ、Radeonのマシンでは最新ドライバでも水のエフェクトが異常で、nVIDIA - the way it's meant to be played のロゴはさすが伊達ではないなと感じた。最近のベンチマークはnVIDIAの衰退を示しているが、個人的にはnVIDIAの方を応援したいところである。 TRON 2.0は音楽が結構気に入った。ビジュアルは悪くない。グリッドレースは元の映画に全然郷愁を覚えることのできない者としての自分にとっては、はっきり言って面白くも何ともなかった。Halo PCは、待ち望んだタイトルだけあってなかなか楽しめた。ただ、シーンの繰り返しが多いのと、エンジンが全く最適化されていないのには閉口した。テクスチャの圧縮をする前にPCならではの良さを追求してほしかった。そして、Max Payne 2については、正直なところ失望した。期待が大きすぎたせいかもしれないけれども、あっけないほど短いゲーム、前作のそれに毛の生えたようなラストバトル、全く目新しさが感じられないゲームデザイン、などなど明らかに前作より退化した印象を覚えた。その辺は完全にHaloの件も合わせXboxに非があると思う。もう一つ悲しいのは、Deus Ex 2 (Invisible War)で、これもコンソールからの逆移植のような形態らしい。正月にやろうと思って楽しみにしていたものの、公式フォーラムでの批評があまりにもひどいので全くやる気が失せてしまった。最適化されていないエンジン、短いゲーム、などなど予想の範疇の問題が指摘されているので、やる前から気力が萎えてしま い、結局ゲームそれ自体への関心が今はここ数年で最低の状態である。果たして、救世主は現れるのだろうか? Doom 3、途上のソースコード(結構普通のC++コードで一部オブジェクトコードのままだった 笑)とコンテンツがリークしたHL2、UT 2004、それからPainkillerS.T.A.L.K.E.R.に期待(全部FPSなんだけどね)。

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