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IN SOVIET RUSSIA DICE VERSION 0.8 RELEASES YOU!

やれやれやっとDICE 0.8の配布にこぎ着けることが出来て感慨深い。というくらいリリースが難航して結果約2か月も予定より遅れることになってしまった。その代わりと言っては何だが新しくWebサーバ機能も入り、かつ安定性も大幅に向上している(特にWindows XP/Windows Server 2003上)。「IRC/HTTP/opennapハイブリッドサーバ for MS Windows 2000/XP/2003」なんていかにも危なっかしい形容なのでIISのように簡潔な名称にしたいところではある。そこで私自身忘れていたのは、実はDICEという名前がその役目を果たすべきものであるにもかかわらず、未だに何故DICEという名前なのかどこにも由来を書いていないということである。今回も書かないのだけれども代わりにDICEに関する今後の方向性を示唆する物としてIFIRCでのインタビューを参照されたい(これも微妙に古くなってしまったが)。

下でゲームやらないと書いた割には最近またやり始めている。とはいってもやりこんだのはGTA Vice CityChaserだけだ。

GTA Vice Cityはまずサイトのflashがとても洗練されていて印象が良くまずはそこから入った。誰もが褒めちぎるタイトルなので一々付け加えるのも無粋だが、前作 GTA3があまり気に入らなかった人間から言わせてもらえば、前作からそれほど時間を置いていないにもかかわらず大幅にクオリティが向上している。前作では残虐性の軽減を図ったのか人形のようだった通行人達もそれほど軽々しくなくむしろGTAアートワークのアニメ/トゥーンシェーダっぽい印象をそのまま取 り込んだようなバランスの良さである。バイクでの疾走も他のバイクレースゲームのように決して操作が困難ではなく、またMafiaのように車中でダメージ を受けることもないので安心してドライブを楽しめる。そして音楽が80年代ヒットの数々なのだ。ゲーム中の車で目的地へ飛ばしつつBilly JeanがFlash FMでかかったときの爽快感は、リアルな楽曲をゲーム中で使用するというアイデアへ半信半疑だった私の不安を遙かに裏切って新鮮だった。なにせリアルでイイ ものはゲーム内でも文句なくイイのである。残虐性で名高いこのシリーズにBilly Jeanの作者がライセンスを下したという事実もまた興味深いものの、このゲーム全体を貫くノリのよさ、快感原則への忠実性はほとんど禁じ手のようですらある。

Chaserは、 それに対し、最初期待していなかった時点での予想水準は上回ったものの、しかしクリティカルヒットでは決してないという微妙な作品だった。よくある近未来物で、かつビジュアル面とプレイ時間の長さでは一級である。また、FPSの中でこれほど開けた空間の拡がりを強調したものは初めてだったのでその点はまず手放しで誉めたい。しかし、ストーリーやゲームバランスなど細部で微妙に違和感が残った。たとえば、似たような近未来物でもDeus Exのように作者らがこだわりを持って作り込めば非常に濃い作品となり、そのこだわり(Deus Exで言えばアメリカの都市伝説としての陰謀論や異星人などいわゆるトンデモ系)に全く共感を持てない私のような人間にも、プロデューサーが強引に押し付ける鬼気迫る強迫観念を共有できるような気にさせてくれるところがあるのである。それに対し、Chaserの場合中途半端に料理された感が否めない。皆がてんでばらばらに好き勝手にやった感じがあり、中盤のしっかりした作りに比べると前半と終盤は全然別のチームが作ったのではないかというのが私の推測である。どうもJoWoodというパブリッシャはバランスの悪い作品ばかり取り揃えている気がしてしまう。実際の私のゲームプレイ体験はと言えばちょうどDevastationの後遺症が発現したのか、FPSであるこのゲームをやりながらゲロを吐きそうになった。それは閉所恐怖症の人間を追いつめるシーンが多いこのゲームのレベル 設計だけの問題だけではあるまい。ところでそんな生焼けのゲームでも笑える点には事欠かない。主人公が宇宙から降りてくるときにいつのまにか革ジャンとジーンズを着ていたり、水中をアクアラングを付けて長期潜行するときも同じ服装だったり、日本人女科学者が会って15秒で殺害されたり、リトル・トウキョ ウのヤクザの用心棒が特撮ヒーローのような格好をしていたりする(実は非常に弱い)のである。

既に半分が過ぎてしまった2003年だが、このblogの2002年12月21日の項での予想を見てみると、Unreal IIがリリース済である他は未リリースである。ただしDungeon Siegeは拡張パックが近々出るようで、またDeus Ex 2もかなり完成に近づいているはずだ。Doom 3が延期になってしまったので、あとはHalo PCやHalf-Life 2くらいしか楽しみにできる作品がない。この状況を見ていると、WindowsにおけるPCゲームも量産されるRTSやオンラインゲームを除けば、いよいよ衰退が顕在化してきたようだ。

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